基本的な使い方
LEDの使い方
LEDは図のような記号で表されます。
そして,図のA(アノード;正極)側からK(カソード;負極)側へ電流が流れるとき発光します。このとき,普通にLEDを使うと電流の値によらずA−K間の電圧がほぼ一定の順方向電圧と呼ばれる電圧になります。
また,LEDには一般的な丸型のものだけでも,色々な種類があります。
色の種類
微妙な違いは無視すると,赤,黄,緑,白,青の5種です。この発光色で電気回路の違いが出てきます。
アマチュアは赤,黄,緑の順方向電圧を2Vと考えます。(赤,黄,緑の順に少しずつ順方向電圧は増えるのですが)
同じく,白,青の順方向電圧を3.6Vと考えます。
輝度の違い
高輝度LEDと従来のLEDの違いです。ただ,現在は高輝度LEDが普通に用いられている感じがします。
輝度の違いによって,同じ明るさを得るために流す必要のある電流が異なってきます。
そのLEDが意図した明るさを出すためには,20mAを流すのが普通です。ただし,高輝度の赤,黄,緑については,経験的に5mAを流すと同色の従来型LEDと同じ明るさが得られるように感じています。
見え方の違い
単なる見え方の違いですが,出来栄えにもろに影響しますので,目的に合わせて選ぶ必要があります。
透明型とつや消し型・・・個人の好みでしょうが,ごっちゃにすると変な感じになります。見た目で分かります。
拡散型と指向性型・・・光が広範囲に広がるものと,特定の方向に集中的に光をだすものの違いです。
まず,最も基本的な使い方として,赤色の従来型のLEDの使い方を示してみます。このLEDには,20mAを流してやります。
図に示した抵抗Rによって,電流を決めてやるのです。
赤色LEDの順方向電圧を2Vと考えますから,電源を5Vとすると抵抗Rにかかる電圧は
VR=5-2=3V
となります。ここに回路電流として,LEDと同じ20mAが流れますから,オームの法則により,
R=3V÷20mA=150Ω
をRとすることになります。
なお,Rなしで電源を直接LEDにつなぐと過電流で壊れてしまいますので,RはLEDが壊れないように電流を抑制する働きがあり,このため電流制限抵抗と呼ばれています。
高輝度LEDも定格は20mAのようですが,上の従来型赤色と同じ明るさを得るために5mAで使うとすると,同じ要領で
緑色LEDの順方向電圧も2Vと考えますから,電源を5Vとすると抵抗Rにかかる電圧は
VR=5-2=3V
と同じなります。ここに5mAを流すのですから,
R=3V÷5mA=600Ω
をRとすることになります。ここで,600Ωの抵抗は市販されていませんから,560または680Ωを使うことになります。
高輝度LED(緑)の場合
なお,ここで5mAで同じ明るさとしましたが,あくまでも私の経験的なものなので,実際には満足できず,適当な電流値を探すために抵抗値をカットアンドトライで探すことになるかもしれません。
白色LEDも定格は20mAのようですが,使ったことが無いので,同じ明るさにするための電流値の見当がつきません。仮に5mAとすると,
白色LEDの順方向電圧を3.6Vと考えますから,
VR=5-3.6=1.4V
R=1.4V÷5mA=280Ω
で,270または330Ωを使うことになります。
白色LEDの場合
回路を組むときに右のように,右の図のようにスイッチングダイオードが入ることがあります。スイッチングダイオードでの電圧降下は,ほぼ一定で0.7Vですから,
白色LEDの順方向電圧を3.62Vと考えますから,
VR=5-(3.6+0.7)=0.7V
R=0.7V÷5mA=140Ω
で,120または150Ωを使うことになります。
回路にダイオードが入った場合