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 スタンバイ・ピーの変わりにスタンバイ・ピピだと面白いと思い考えた回路。ある書籍にやはりICを3個使ったPiPi回路が載っていましたが,74HC4060が使われていてわずかですが高価な感じがするのです。安価なIC3個までで,似たようなものを作ることができました。
 
回路概要
  Setスイッチ周りの1/2_74HC02がPiPiと2回鳴り終わるまでの自己保持回路です。ところが,2回鳴り終わってもSetボタンを押し続けてしまうと,繰り返してまた鳴ってしまうということになりかねないので,Setスイッチの信号は,CR微分回路でワンショットとしています。
 ここのCR回路のコンデンサの放電は自然放電を期待したのですが,時間が掛かりすぎるため200kの放電抵抗を入れました。

 74HC00の図上の左側は7〜8Hz程度で発振させていて,ピピの間隔を決めています。ここの出力がHiの間右側の可聴音発振部が「ピ」と音を出します。
 同時に,74HC175のクロックとなる信号を送り出します。この回路ここでは,Q2_Barをリセットに使っていますが,Q3_BarにするとPiPiPiになります。

 74HC175は,「ピ」のなる回数を決めています。 この回路では,Q2_Barをリセットに使っていますが,Q3_BarにするとPiPiPiになります。
 

PiPi回路

詳細の留意点
  74HC175のクロックに入っている信号は,オシロで見ると綺麗な方形波に見えるのですが,立ち上がり立下り部分にかなりのノイズを含むようで,0.01のパスコンを入れないと動作がめちゃくちゃになりました。パスコン1つですっかり治まりました。

 74HC175のQ2_Barから74HC02による自己保持回路と74HC175自身のリセット信号を取り出しています。ここで,74HC175が先にリセットされてしまうと,74HC02による自己保持にリセットが掛からなくなってしまいます。したがって,74HC02に必ず先にリセットが掛かるように,74HC175のリセット信号に2SA1015のターンオン時間を利用した遅延回路を入れています。

 1/2_74HC02によるバァッファは,実験の過程で入ったものが残りました。なくても動作するように思えますが,確認していません。

余談
  この回路は,当初スタンバイ・ピピの1要素として考えたものですが,マイコンを利用するスタンバイ・ピピの方が良さそうなことが分かりました。何かの用途で必要になるまでお蔵入りです。
 ローカルのHAMコンテスト賞品として,電子すずむしのキットをもらいました。リーン・リーンの繰り返しで,うまくすずむしをまねています。その基本となっている「リー」という音が魅力的で,キットの回路の一部を取り出してCRについてパラメータサーベイしてみました。
 
回路概要
 図の4011の上側2つのNANDゲートで,音の周波数を発振させています。C1とR2で周波数が決まります。これだけでは,単なるプーという連続音になります。
 下側2つのゲートとTr2,3で,一定の間隔で音が弱まるような回路を構成しています。この脈動分により,「リ・リ・リ・リ・リ・リ・・・」という連続音が聞こえるようになります。

結果
 結果を表にまとめます。
 もっとやると,いろいろと面白い音に行き当たるのでしょうが,部品の付け外しを繰り返すうち,基板がぼろぼろになってしまいましたので,ここらへんにしておきます。

Pururu

C1 R2 R1 C2 R7 R8 C3 音感
0.0022 47k 1M 0.022 390k 1.8M 0.1 リーの連続音。すずむしの「リ・リ・リ・リ・リ・リ・・・」。約4kHz。
0.0022 160k 1M 0.022 390k 1.8M 0.1 一昔前の駅の列車の発車を知らせる音。約1kHz。プルル。
0.0022 160k 1M 0.022 820k 1.8M 0.1 上とあまり変わらず。
0.0022 330k 3.9M 0.022 820k 1.8M 0.1 音が低くなる。
ここで,R2を1.5M,330k,82kとしても,周波数変化だけ。
0.0022 160k 3.9M 0.047 820k 1.8M 0.1 プルルの間隔が長くなる。
0.0022 1.5M 3.9M 0.047 820k 1.8M 2.7 ファン,ファン,ファンといった感じの音。
0.0022 100k 3.9M 0.022 270k 1.8M 0.1 コロコロコロ,サイコロの転がる感じ。